「銀の匙」 中 勘助 軽くて薄い文庫本でお勧めない?と 三男に頼んだら これを持って来てくれた 聞いたこともない作家だった 読むと、子どもがリアルに 子どもの気持ちを 大人の言葉で語っていると言う珍しい、 つまり ものすごい新鮮な小説だった 私にとっては! 銀の匙は子ども時代病弱だった主人公に 彼を溺愛する伯母が 薬を飲ませるために使うものだった 年の離れた意地悪なお兄さんとのいくつかの事件 やがて、 年の近い兄嫁へのほのかな想いが印象的な自伝小説だ。 実際、この中勘助はずっと 兄と確執があったらしい 帝国大学医学部を卒業しドイツに留学までしたが 若くして脳出血で倒れてしまう そんな兄を兄嫁と 一緒に面倒をみたと言う その兄嫁も介護の苦労からか兄より先に亡くなる 兄嫁が亡くなると 勘助は、初めての結婚をあわただしくする そしてその結婚式の日兄は亡くなる 式をするかどうかを決意したのは式のまさに25分前だったとか まさに事実は小説よりも奇、なのであります。 |