YUKIちゃんのお父さんは バージンロードの向こうにいるユーキに本当は 愛娘の手を 渡したくなかったと思う ここまで来て なかなか渡さなかった そのおちゃめな様子に 暖かな笑いが起こった お父さんは少し笑っていたけど 泣いていた ユーキは緊張しつつも笑って まるで奪い取るようにYUKIちゃんの手を取って 歩き出した お父さんは一瞬ベールを踏んでしまい YUKIちゃんは少しだけ後ろにひっぱられた つまり 後ろ髪をひかれてしまった でもYUKIちゃんは振り向かず 二人で手を組み歩き出した お父さんはへなへなと崩れ落ちるようになってしまって それも暖かな笑いで包まれた お父さんは笑っていたけど その手を渡したあと、 とうとうハンカチを出して本格的に涙をふいたのだった |